機関誌「GBRC」特別寄稿
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日本における木造防耐火基準整備の歴史と課題
「木造が火事に弱いのは宿命」の時代から木造の工学的火災制御の時代へ
/長谷見雄二(早稲田大学 名誉教授)
日本では1970 年代まで「木造が火事に弱いのは宿命」と言われていましたが、その克服を目指す木造の防耐火技術の開発や法整備が進展し、中高層建築や大規模建築への適用も拡がっています。そこで本号では、20 世紀初頭から今日までの木造防耐火基準の整備の歴史、および、なおそれでも残る木造の火災安全の課題などについて、長谷見雄二名誉教授に寄稿して頂きました。PDF
GBRC197号(Vol.49 No.3)2024.7【特別寄稿】
遺跡や歴史的建物における文化財保存のための環境制御
/小椋大輔(京都大学大学院工学研究科 教授)
文化財をカビなどの劣化から守り、良好な状態で長期に亘り保存公開するためには、温湿度などを制御し安定した環境におくことが重要です。しかし、遺跡や歴史的建物の場合には、外界気象や周辺地盤からの影響を受けやすいため、影響のメカニズムを解明して適切な環境に制御することが課題でした。この分野での最新の取組みとして、建築環境工学分野での熱・水分同時移動理論や数値流体力学を応用した環境制御の実践的検討が進んでいます。本号の特別寄稿では、高松塚古墳石室、中国敦煌莫高窟の壁画、法隆寺金堂壁画収蔵庫などでこれまで実践されてきた研究成果を、2023 年日本建築学会賞(論文)の受賞論文を元に小椋大輔教授にご紹介頂きました。PDF
GBRC196号(Vol.49 No.2)2024.4【特別寄稿】
建築設備のコミッショニング
/吉田治典(京都大学 名誉教授)
2050 年カーボンニュートラルの実現に向けて、建築物においても大幅な温室効果ガスの削減が社会に求められています。このハードルの高い目標達成のためには、発注者が要求性能を提示し、設計・施工そして運用に至る各段階で、それが満たされていることを検証するプロセスが重要とされています。
本号では、建築設備の品質確保プロセスの手法である「コミッショニング」について、背景と経緯、特質と概要の解説とともに、実際にコミッショニングを適用して京都駅ビルの熱源システムのエネルギー消費量を約60%削減した改修プロジェクトの実例について、吉田治典名誉教授に寄稿して頂きました。PDF
GBRC195号(Vol.49 No.1)2024.1【特別寄稿】
本邦の今後のコンクリート研究に関する雑感
/丸山一平(東京大学 教授)
コンクリートは社会インフラや建築構造物の多くで利用されており、我が国の経済発展には欠かせない材料です。近年は、カーボンニュートラルや持続可能性の観点から、コンクリート分野でも様々な研究が進展しています。本特集号では、丸山一平教授(東京大学)に、セメント混和剤、ジオポリマーやマグネシウムを用いた新しいセメント、廃コンクリートの再利用、コンクリート構造物の長期利用など、今後必要となる研究テーマや研究開発動向について、概括的に紹介して頂きました。PDF
GBRC194号(Vol.48 No.4)2023.10【特別寄稿】
地震時の地域医療継続性と課題
/倉田真宏(京都大学防災研究所 准教授)
大地震が発生すると、被災者の治療などで地域医療の必要性が高まる一方、病院自体も被災して機能低下する可能性もあります。
2016年の熊本地震でも、被災地域内の多くの病院が機能不全に陥りました。大地震時の病院被害の実態と脆弱性分析、災害医療の成立要件、現行の事業継続計画(BCP)の課題などについて、倉田准教授(京都大学防災研究所)に寄稿して頂きました。PDF
GBRC193号(Vol.48 No.3)2023.7【特別寄稿】
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催に向けて
/西村嘉浩((公社)2025年日本国際博覧会協会)
大阪・関西万博の開催まであと2 年。夢洲会場の整備やパビリオン建設に向けた準備、関連した近畿圏での各種開発プロジェクトなどが活発に進められています。2025年日本国際博覧会協会様より、大阪・関西万博の概要と会場整備を中心とした現時点での取り組み状況について、ご紹介頂きました。PDF
GBRC192号(Vol.48 No.2)2023.4【特別寄稿】
地盤速度構造同定と設計用サイト波
/川瀬 博((一財)日本建築総合試験所副理事長・試験研究センター長)
大阪・関西万博の開催に向けて会場予定地で実施した浅層地盤の速度構造探査の概要と、最新のスペクトル解析で求めた統計的グリーン関数を用いて仮設建物専用に策定した設計用サイト波の概要について、当法人副理事長の川瀬よりご報告いたします。PDF
GBRC192号(Vol.48 No.2)2023.4【特別寄稿】
自然災害から何を学んできたのか改めて振り返る
/緑川光正(北海道大学 名誉教授)
2023年新春号にあたり、建築物の安全・安心の確保に向けた思いを新たにすべく、日本建築学会副会長や建築研究所理事長などを歴任され、現在は、当法人の評議員にも就任頂いている緑川光正名誉教授に、寄稿して頂きました。国内での自然災害発生の歴史と耐震・防災関連の法令の変遷、今後想定される巨大地震の被害想定と建築物の地震後継続使用性に関する課題、寺田寅彦博士の随筆にみる防災・減災の温故知新など、幅広く執筆頂きました。PDF
GBRC191号(Vol.48 No.1)2023.1【特別寄稿】
構造用形状記憶合金の開発と建築物の耐震性向上への応用
/荒木慶一(名古屋大学 教授)
近年、全国各地で地震が発生し、建物にも大きな被害が生じています。また、熊本地震の時のように、立て続けに大きな揺れに襲われることもあります。
本号では、「大地震が繰返し起きても損傷や残留変形が残らない建物の開発」を目指した最先端の研究として、構造用形状記憶合金の開発と応用の取組みを、荒木教授(名古屋大学)に寄稿して頂きました。PDF
GBRC190号(Vol.47 No.4)2022.10【特別寄稿】
宅地の未災学
/釜井俊孝(京都大学防災研究所 名誉教授)
近年の大地震では建物被害の他に大規模な宅地の損壊も発生しています。こうした「宅地崩壊」がなぜ発生するのか、危険な「未災の場」に対してどのような議論が必要か。「宅地崩壊」(NHK 出版新書)や「宅地の防災学」(京都大学出版会)の著者である釜井名誉教授に寄稿して頂きました。PDF
GBRC188号(Vol.47 No.2)2022.4【特別寄稿】